ちかよです。はじめまして。子供の頃から物語に登場する食べ物が気になるんです。絵本や教科書、マンガに小説、映画やテレビ、とにかくおいしいものが大好き。
記念すべき初回。お気に入りの中でも特に大好きな『路傍の石』に出てくる食べ物について語りたいと思います。山本有三氏の名作です。あのお話は本当においしいものの登場が多い、食いしん坊にとっては別の意味でも大変良書なのです。
物語の内容はさておき、登場するおいしいものを少しピックアップしますと、
- お母さん手作りのぼたもち
- ぼっちゃんからもらう凮月堂のワップル
- おきよからわけてもらったお葬式のおまんじゅう
読みながら食べられたら最上の幸せなのですが、当時(小学生)はそんな贅沢ができるわけもなく、スナック菓子を食べながら「ワップルのジャム、わたしもなめたい!!!」とそわそわしておりました。
でも、ワップルもぼたもちも、実は涙なしには読めないところに登場してるんですよ。一言では表現できない種類の涙が喉につかえて胸がいっぱいになるような、ぼたもちが喉につかえて腹がいっぱいになるようなこともないです。読んでるだけだし。さておき今も思い出しただけで涙が。。。
さて、この作品を読みながら食べてしっくりとハマり、かつ手に入りやすいのは、やっぱり焼き芋!
お父さんから頼まれて買ってきた焼き芋なのに、主人公はあまりの良い香りに我慢できず全部たいらげてしまいます。ああ・・・あの冒頭の幸せな感じ。思わず自分も焼き芋を洋服の前をかきあわせて挟み込みたい衝動に駆られちゃいます。
読んだ方は覚えていらっしゃるであろう、ダリヤの球根にかじりついちゃうあたり・・・きっと吾一も相当な食いしん坊だったんですね。わたしも母の琥珀のネックレスをべろべろ舐めてたクチなので、なんとなく親近感。
でも、ダリヤの球根てww
いくらなんでもそりゃないでしょうよ、とgoogle画像検索をしたら、あら。納得。
あとは彗星のごとくあらわれた、紅はるか。(紅あずまよりはるかにおいしいという名前の由来を聞いたことがあります)
焼くだけであんなにおいしいデザートのような仕上がりになり、体にも決して響かない・・・完璧な食べ物です。
案外すぐにお腹がいっぱいになってしまうので、ちょっと残してしまったらマッシュしてスイートポテトにしたり、少し玉ねぎなどを入れたお味噌汁に落としたりします。香ばしいお芋のお味はなかなかお味噌の風味に合いますよ。
閑話休題。
未完の作品ではありますが、ぜひ焼き芋をご用意の上で、いかがですか。
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