スキーと温泉、そしてフジロックの町。それが越後湯沢です。「国境の長いトンネルを抜けると雪国であつた」(川端康成「雪国」から)でも有名な、冬場ともなると雪が深くなる土地です。
青春18きっぷの鈍行列車旅だと5時間くらいと、小説を読むのにちょうどいいかんじ。それに新幹線を使えば東京から1時間ちょいとご近所もご近所。名水どころということもあり、日本酒(上善如水で有名な白瀧酒造があります)もいいものが揃っているんですよ。
そして良い水が出るということは、旨い蕎麦もあるということ。
越後湯沢には何店もの蕎麦屋がありますが、イチオシがここの中野屋です。駅徒歩1分くらいでしょうか。鈍行列車旅の待ち時間にフラりと寄るのもOKな立地です。
名物はなんといってもへぎそば。布海苔をつなぎに使った蕎麦をへぎ(片木)と呼ばれる四角い器に入れるメニューであり、そのツルッツルなのど越しがンマーたまりません。
この日のお通しは茄子とえんどうの煮付け。大根おろしが憎い! 出汁をいっぱいに含んだ大根おろしが憎すぎる! ウマいなー。このテクは真似したい。
中野屋は、さくじゅわーなまいたけ天ぷらも美味です。蕎麦も含めた1人用のセットメニューもありますが、地酒を頂きながらゆっくりした時間を過ごしたいなら1品づつ頼みたいところ。量が多いので、1人だとちょい厳しいものがありますが、なあに、2食分だと思えば。
ツマミのアテ(?)には菊水の雄町を頂きました。菊水といえば缶酒が有名ですが、この熟成菊水もウマいんだこれが! あとは白瀧酒造の湊屋藤助大吟醸がオススメ。地元で消費されているらしく、あまり他の地方では飲めないんですよね。
そして! きました! 中野屋が誇るへぎそばです! これ、何人前だと思いますか? 2人前なんですよ。超ボリューミー。でも、香り豊かだしのど越しがいいからどんどん食べられます! コシも強い。蕎麦の概念がちょっと覆される感じ。うどん好きの方にもオススメしたい!