旬をつかまえる

そういえば、今年はトウモロコシを食べなかった。スーパーで季節外れのトウモロコシを見つけると、何かに急かされるように買ってしまった。

「買ってしまった」と書いたのは、おいしくなかったからだ。

収穫した時期の問題なのか、食べた環境によるものかはわからない。弾けるようなみずみずしさ、包まれるように広がる甘みを期待したそれは、あまりに中途半端なものだった。

メディアの仕事

メディアの仕事は旬をつかまえる側面が強い。当人が今を生きている時代の牽引者であれば自ずとできる。そうでなければ世の中に自然発生的に起こるハリケーンの芽に敏感でないとやっていけない。

旬は旬のうちに食べておくべきだ。トウモロコシをモシャモシャかじりながら思う。

とはいえ、旬の素材の良さだけが勝負の仕事ではない。トウモロコシにミリンを合わせたメンツユをくぐらせ、フライパンで焼いてみた。

香ばしい醤油の香りが加わることで、食欲をあおり、ミリンの甘みがトウモロコシの甘みを補った。

これもまた、メディアの料理の仕方と言える。旬の競争力が見劣りするなら、工夫して新しい青い海に船を漕ぎ出せばいい。

光軸は一つじゃない

競争軸はいつだって一つじゃない。言い方を変えれば、人はすぐある側面にだけ価値があると思い込む。

「側面」という言葉は一つの面を指し示しているのではなく「ある側面」の集合を意味する。見ようしないでいた側面に光を当てれば素材はもっと活躍する。

最近はそれを「気づき」と呼ぶことが多い。「気づき」を「築き」にして、経験値を増やして勝ち目を見つけやすくすることが必要だ。

食事から学ぶことは本当に多い。

津田 啓夢

津田 啓夢

エディター。0歳で単身渡娑婆。一喜一遊、 一期は夢よただ狂え。ワクワクを食べて生きる人。演劇→写真→アート→メディア。企画、編集、動画、執筆&撮影、イラストのほか、イベントや広告企画なども幅広く手がける。趣味は手ぬぐい集め(地味)。

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