久しぶりにしびれるタイトルを見つけました。こんなにもキャッチーで好奇心をくすぐられ、かつ謎めいているワーディングすごいです。
ただ単にネタが強いと思いがちですよね。でもこれ、やろうと思ってなかなかできないプロの仕事だなって思うんです。
滝沢カレン、昆虫と一方的に絶交 最近の興味は「内臓」
https://www.asahi.com/articles/ASN365J06N36UCVL001.html
体言止めで韻をふみ、言葉の現場にリズムを刻むスタイル。加えて、字面の印象に起伏を作ることで、目をひきます。
~~ゼッコウ、~~ナイゾウ
が韻を踏んでいる部分。ここに漢字ならでは特徴をちりばめることでリズムに内容がついてきます。
一方的に絶交 興味は「内臓」
漢字には1字ないし2字で意味を表せる特徴があります。これは英語にはない特徴で、英語は数文字の単語になって初めて意味を持ちます。
「絶交」「内臓」強い意味を持つが、1つのセンテンスの中に並ぶ機会の少ない言葉が好奇心を刺激しています。
加えて、GやZのつく言葉は強くなります。Bもそっち傾向。声にしてみてくださいまし。
たとえば「絶望するほど激しい刺激」。漢字は、意味の強さと読みの強さが似ているものが多いのも特徴です。漢字文化圏なら「サラダ」なんで最後に濁音つけることはきっとしません。「野菜」「野草」なんです。
字面の部分でいうと、
滝沢カレン、昆虫
も素晴らしい。連載タイトルを決める際、困ったらGZ系で言葉を強くして、カタカナや英単語を使えと言われたりします。
そういう意味では「滝沢カレン」とか「ラッキー池田」とかそもそも、字面で目を引くと思います。
さらにこのタイトルは「昆虫」で挟むことでカオスを生んでいます、西野カナでなくても震えるレベルです。「西野カナ、昆虫」も強いですなw
タイトルって面白いですね。まずは自分ならどうタイトルをつけるか考えてみるのは筋トレになりそう。ちなみに、この号の途中で使った「言葉の現場にリズムを刻むスタイル」も韻を踏むことを意識したセンテンスですw