朝日新聞に移った頃、「津田は電話に出ない」ということを上司を中心にあちこちから指摘された。大変申し訳ない。
新聞記者を経験している人は、どんな状況であれ数コール以内に出るよう教育されているようで、出ないし折り返さないことは考えられないらしい。その話を聞いても電話に出ることはほとんどなかった。大変申し訳ない。
出ないのは、会社から支給されているスマートフォンの電源を常に切っているからだ。電源を切ってあれば気づくことはない。
最初のうちは頑張って電話に出ようかな、とも思ったが、今では名刺にも番号を掲載していない。代わりというわけではないが、LINEのIDを載せている。ただ、LINEでの連絡はこの1年で3回しかなかった。
多くの仕事上のやりとりはメッセンジャーが中心だ。国内企業はFacebookとメールが多い。海外企業はLinkedInが多い。たまにTwitterにもある。レガシーな方法として、メールもまだある。
また、メッセンジャーで電話してもいいか?なんて連絡をしてくる人もいる。そういう場合は、電話できるようなら連絡する。
電話はわからない
電話はEngadgetの頃から、名刺に載せるのをやめた。理由は単純で、15分に1度のペースで売り込みの電話がかかってきていたので、これでは仕事にならないと判断したからだ。
要件がわからないで電話に出ると、取材の売り込みや、取材未満の「ごあいさつ」の打診ばかり。それが仕事だったらやるのだが、当時の自分のKPIを考えれば難しいと言わざるを得なかった。目標を達成するために、そこに時間を費やしていることができなかったのだ。
電話は要件がわからない。内容を聞くまで、優先順位がわからないため、すぐやりとりすべきか、後回しにすべきか電話を受けるまで判断のしようがない。
ということもあって、電源を切ることにしている。自分の時間を確保して仕事をこなしていくには、スマホの電源を切る以上のソリューションは今のところない。大変申し訳ない。