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あれから10年、僕らの暮らしは静かに進んでいる

あれから10年ですね。

当時、モバイルを追いかけて取材をしていました。

地震が発生し編集部から避難するよう言われ、ギリギリまで携帯事業者に電話で状況確認し、その内容を避難先の公園で書きました。

第一波のゆれがおさまり携帯会社に連絡した際、高層ビルにいるキャリアの人達から「それどころじゃない。まだ揺れてる!」という声とともに、電話越しに叫び声が聞こえたのを覚えています。

編集部は2階だったので気づきませんでしたが、高層ビルはその構造上、ずっと揺れ続けると知りました。

公園でポケットだかウィルコムのAirH”をさしたLavieのパソコンで、何度も通信エラーが起こる中で掲載。以降、何も通信ができなくなりました。

歩いて市ヶ谷から荻窪まで帰った道を断片的に記憶しています。

リモートワーク

あのときもしばらくリモートで仕事していましたが、思えばこの10年で、在宅ワークの環境充実しましたよね。

通信環境が格段に変わって、今やみんな当たり前のようにオンラインmtgです。繋がっていることで平静でいられる感覚ってみんな持っているように思います。

震災の頃、テレビで情報入手している人が次々とメンタルをやられていく印象を持ちました。

私自身も、何度も流されるセンセーショナルなテレビ映像が怖かったです。知りたいのは怖い映像ではないのに、怖さばかりが伝わってきました。

放送波ではラジオで情報入手すると、余計な感情が起きにくく客観情報に当たれるとわかりました。あとはTwitterのようなSNSの存在も大きくて、周囲のつぶやきで1人じゃないと安心していました。

それもこれも今や、全て当たり前の感覚ですよね。日常に埋没し当たり前が進化する姿は確認しにくいですが、僕らの暮らしは静かに進んでいるんだなと。

いやはや、あれから10年なんですね。

メディアの編集長と事業責任者と、会社の広報を兼務している老害

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