霞が関はランチに困る。困ったら霞ダイニングを目指そう。
霞が関はランチ難民になりがち
霞が関は一見さんに優しくない街だ。ランチ難民になったという話を時折聞く。
省庁街なので一見して食事場所がわかりにくく、お昼の時間が決まっている人たちなので、頃合いになると恐ろしい人流が発生する。合同庁舎のエレベーター渋滞もすごい。
各省庁には食堂やコンビニが入っている。食堂は地下に多い。社食や学食的なものはそこで満たせるが、12時に入ろうと思うとギュウギュウだ。注意されたい。
外食ランチっぽいものは、霞ダイニングに行けばいい。霞が関ビルの下にあるレストラン街だ。
昼時ともなると、そちらも恐ろしい人の数になるが先日行ったらそうでもなかった。もしかするとリモートワークが浸透した結果なのかもしれない。
明太子食べ放題の誘惑
この日は『948 くしや』にて定食を食べた。ここの店と、近くの札幌ラーメンの店は、比較的回転が早い。
『948 くしや』のランチは明太子と高菜が食べ放題、ご飯もおかわり自由だ。1100円と少し値がはるが味は悪くない。
日替わり定食は白身魚のフライ2つと小鉢がついてきた。フライは注文後に二度揚げしてくれたので揚げたてのサクサク感がある。
揚げている間に、小皿と明太子と高菜を盛り付けた。メインができるとごはんや味噌汁をくれるので、その場で支払う。現金以外にもQR決済などもサポートしている。
混雑していると席を案内されることもあるが、基本的には好きなところに座って食べられる。
サクサクの白身魚のフライはなんだか落ち着く。ひじきもキンピラゴボウも特別なことはないけれど、それでいいと思える。
おかわりごはんは店の奥にある大きな釜から自分でよそう。やよい軒なんかと同じしくみ、といえばわかるだろう。
明太子と高菜で二杯目も軽々といける。この手のサービスはモツ鍋チェーンなんかで見かける。福岡では明太子や高菜は食べ放題なんだろか。
まいどおおきに、フジオフード
『948 くしや』の運営はフジオフードだ。割り箸はフジオフードのものが置いてある。同社は東証プライム銘柄の外食大手。「まいどおおきに食堂」を展開している。
一膳めし屋として、全国に店舗があるので知っている方も多いのではないか。
フジオフードといえば、比較的高齢の女性を採用することで知られる。お母さん感を演出しているのだろう。
労働力人口と高齢者
1990年代をピークに、年を負うごとに生産年齢人口が減少している日本。他国に比べて働き盛りの女性の就業率も低い。
お母さん感の演出でいいのか? という疑問はあるけれど、高齢女性の雇用創出にひと役かっている。
日本は2030年代、高齢者の積極就業時代が一気に訪れる。すでにそうだがもっとそうなるらしい。
生産年齢人口が減っているから、労働力になる人口を増やさねば人手が足りないのだ。高齢女性の働く職域も今以上に広がるのかもしれない。
霞が関で食事をすると、決まって難しいことを考えてしまう。気の抜けない街といった感じもある。
5分も歩けば虎ノ門になるが、不思議なことに虎ノ門までいくとちょっと気がゆるむ。さらに不思議なことに、新橋までいけば酔いにまかせてゆるみっぱなしだ。全て酒が悪い。
霞が関でランチに困ったら、霞ダイニング。それだけ知ってもらおうと思ったら大げさなことになってしまった。