selective focus photography of magazines

軸を持つ

メディアをやっていれば、さまざまなトラブルに出くわすことがある。トラブル自体は事故のようなものなので、自分が原因のこともあれば、外からの場合もある。

いずれの場合も、重要なのは自分の軸を持つことだ。自らの判断の軸は絶対である必要はない。時代に合わせてアップデートしていい。

軸に照らし合わせて決断する限り、大きな矛盾は起こらず、絶えず判断に迷う、そんな事態が回避できる。先日もこんなことがあった。

ざっくり言うと、内容がメーカーの求めるものとは違ったため、内容の改善を求められた。我々はメーカーのために内容を作るのが仕事ではなく、ユーザーのために仕事をしている。もちろん、修正には応じない。

なお、こちらが発信した内容に誤りがあれば、もちろん謝罪の上、内容を修正する。我々の仕事はユーザーのための情報であるし、人であるから間違えることはある。

先方には、修正には応じないが、メーカー側の主張も追記できる旨は伝えておいた。

しかし、そのメーカーが代理店を通じて取ったのは、我々のメディアがデタラメだと主張し、削除を求めることだった。デタラメと言われ、残念に思わないメディアの人はいない。

だが主張するのは自由。追記では内容をデタラメと主張し、記事の削除を求められたことを伝えた。もちろん、メーカー側がさらなる主張があれば、それも伝えるつもりだ。

実はもう少しだけひどいことも言われたが、それは追記には含めなかった。普通に読んだらそれは、単なる脅しだったからだ。

メーカーは主張が通らないことに納得がいかない。しかし、編集長である自分は、何を言っても修正には応じない。そこで、もう少し偉い人たちにそれを告げ口した。

そこまでする人はあまり多くはない。それをやってしまえば、確実に今後の活動に不利なるからだ。

偉い人から説明を求められたので、我々の編集方針ややりとりの全てを伝えた。トラブルのやりとり全てを編集部で共有しており、こちらに落ち度ややましいところはない。当然といえば当然だが、筋が通っていると判断いただいた。

若い作り手には、自分のやりとりを参考にして欲しいと伝えた。全てを相手の言われたとおりにするメディアもあり、トラブルを単にさけるためにユーザーを見ることをやめるメディアもいると話した。自分自身が判断を求められた時に、どうするか自分で決められる人であって欲しいと伝えた。

自分はそうやってメディアをやってきたし、これからもユーザーの方を向いてこの稼業をやる。

メディアの編集長と事業責任者と、会社の広報を兼務している老害

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