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『人を動かすナラティブ』を読んだ

「ナラティブ」とは、物語や語りを意味する言葉だ。巧みに操ることで、人心を掌握しうる技術として、情報兵器の文脈で最初に知った。この本はそうした危険性だけでなく、ナラティブに人が動かされる仕組みや、その機能性についてたくさんの取材をもとに語られている。

SNSは情報がたこつぼ化され、耳障り良い求める意見が集まりやすい。エコーチェンバーなんて言い方をする。仕組みを理解し、情報との適切な距離を取ることで、印象操作に使われるナラティブに右往左往せずに済む。

情報に対して常にニュートラルでいるのは難しい時代だ。フェイクニュースは当たり前のように世の中に流通している。意図を持ったフェイクとまでは言えない情報はさらにあふれている。SNSは短絡的な怒りの感情にまみれ、誰かがいつも怒りの矛先を探している。

人はもっとアップデートできる。進化するために、ナラティブとはどういうものか理解しておいた方が役立つはずだ。

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メディアの編集長と事業責任者と、会社の広報を兼務している老害